芝生のHowTo

芝生の種類 

  • 芝生は大きく分けて、日本芝西洋芝に分類されます。
  • わかりやすい例は、ゴルフ場のグリーンです。
    高麗グリーンは日本芝のコウライシバ(高麗芝)、ベントグリーンは西洋芝のベントグラスが使われています。
  • 大きな特徴の違いは、日本芝は冬季に葉が褐色になりますが、西洋芝は1年を通して葉は緑を保ちます。

コウライシバをすすめる理由

  • 西洋芝は、①高温多湿や乾燥に弱い ②病害虫に弱く、肥料をたくさん使う ③芝刈りの頻度が多いなどの特徴から、管理面でのコストと手間がかかります。
  • コウライシバは、最初の芝張りには経済的コストがかかりますが、①高温多湿や夏の暑さに強い ②葉が硬いので踏圧に強い比較的に病害虫に強く、肥料も少なくてすむなどの特徴から、もっとも一般的に家庭で使われています。

芝生張りに適した時期

  • 芝生の活性が始まる春先(3~4月)が適期です。(この時期になると、ホームセンターなどでも切り芝の販売が始まります。)
  • 梅雨が明けると、急激に気温が高くなり芝生の痛みが発生します。
    できれば梅雨前、おそくても6月中には芝生張りは終わらせましょう。

芝生に適した環境

  • 日照(日当たり)・・・午前中のやわらかい日差しが当たる場所が適しています。
  • 風通し・・・風通しが悪いと、病害虫も発生しやすくなります。
  • 水はけの良い土壌・・・雨が降るたびに水たまりができるような土壌は芝生の生育の妨げになります。
    条件に応じて①土壌改良 ②地下排水(地下排水工事) ③表面排水などの改善が必要となります。

芝生の張り方

  • 芝生生育の障害となる、雑草石ころは取り除きます。
  • 芝生の根が張る20㎝くらいの部分を、山砂バーク堆肥元肥を混ぜて良く耕します。
    水はけをよくするため川砂を、酸性土壌の中和のため苦土石灰を混ぜてもいいでしょう。
  • 全体の勾配を考えて整地します。
    その際、軽く足跡がつくくらいに鎮圧することが必要です。

作業前の光景 整地作業 土壌改良

  • 切り芝の厚さは一定ではありません。
    ホームセンターなどで購入される時は、土が良くついた厚めのものを選びましょう。
  • 芝生が最も早く完成する張り方はベタ張り という張り方です。
    3cmほどすき間をあけて張る目地張りでは、面積の80%ほどの切り芝を用意しますが、ベタ張りの場合は1㎡に1.2束は必要になります。

芝床完成 芝生張り 目土入れ

  • 芝床の土を調整しながらすき間なく、芝生を張っていきます。
    目地が十文字にならないように張っていくこと、張り終えたら芝床の土によく活着するようにたたきながら張っていくことがコツです。
  • 全体を張り終えたら、芝生が均一に生育するように目土(めづち)をまきます。
    目土は、芝が少し隠れる程度の量をレーキ均し板を使ってならします。

散水 芝張り完成 2カ月後の芝生

  • 最後にたっぷりと水をやって、芝生張りの終了です。
  • 芝張り後は、新しい根が発生するまで1ケ月ほどかかります。
  • 芝床にしっかりと張りつくまでの3ヶ月間は、芝生を踏まないようにしなくてはなりません。

芝生刈り 芝生刈り 最盛期の芝生

  • 芝生張りから2カ月後、電動芝刈り機(リール式)での最初の芝生刈り。(写真 左)
  • バロネス(共栄社)の手押し式芝刈り機です。切れ味抜群の優れ物です。(写真 中央)
  • さらに2カ月後、盛期(8月)にはいり芝生の緑もより濃くなりました。(写真 右)

200㎡超えの芝生張り 200㎡超えの芝生張り 最盛期の芝生

芝生の管理方法 

  • 春(3~5月)・・・除草と冬の間にはげてしまった部分のフォローの時期です。
    • 芝生の凹凸を修正するには?
      • 目土をまく。
      • はげた部分の芝生を張り替える。
    • 雑草対策は?
      • 素手やカマを使って草取りをする。
      • 芝生専用の除草剤を使う。
        スギナなど根まで完全に取りきれない雑草がはえてきたら、芝生を枯らさずに雑草だけを枯らす選択性除草剤を使いましょう。
  • 夏(6~8月)・・・芝生の生長期で、芝刈りがポイントです。
    • 芝刈りの道具とは?
      • 10㎡程度でしたら手動の手押し式で十分でしょう。
      • それ以上の場合は、電動式の芝刈り機が便利です。
        リール式ロータリー式がありますが、リール式の方が使いやすくキレイに刈れるでしょう。
      • 芝刈り機が使えない建物のへりや枡の周りなどの刈り込みには、専用の芝生鋏があると便利です。
    • 芝刈りの頻度は?
      • 生育状況がよければ、週に1回の芝刈りが必要となるでしょう。
        最低でも月に2~3回は必要です。
    • 芝刈りのコツは?
      • 芝の高さは20mmが理想です。
        それ以下に刈ってしまうと、弱ってしまうことがあります。
      • 対角線と刈る方向を変えることで均一に刈れます。
      • 芝刈り後は掃除をして刈りカスを残さないようにする。
        竹ぼうきで掃くとキレイに刈りカスを取ることができます。
    • 肥料の頻度は?
      • 月に1回、芝刈り後におこなってください。
        芝生の生育期に施すことが大事なポイントです。
    • 芝生の水やりは?
      • 芝の葉が巻きだしたら水不足のサインです。
        芝刈り後に水やりすれば問題ないでしょう。
      • 肥料をまいた後は必ず水やりをおこないます。
      • 地中まで届くように、一度に与える量が多い方が効果的です。
    • 芝生の病害虫対策は?
      • 本来コウライシバは病害虫に強いとされています。
        芝刈りを怠ったり、肥料や水やりの不足が発症の原因となります。
  • 秋(9~11月)・・・休眠期に向かって生長も鈍化します。
    • 芝刈りは9月に2回程度10月に1回程度で十分です。
    • 肥料も9月に1回だけおこないましょう。
  • 冬(12~2月)・・・完全に休眠期に入るので、手入れは不要となります。
    • ようやく芝生の手入れから解放されます。
      芝生を十分に休ませるため、踏みつけないようにだけ注意しましょう。